赤坂遺跡第3次発掘調査の成果報告会(長岡市上桐地区)「丘陵上の弥生人、壕をめぐらす」
新潟県中央部の長岡市和島地区は、1990年に「沼垂城」と記された木簡が出土し話題となった八幡林官衙遺跡(国指定史跡)をはじめ、縄文時代から古代、中世にかけての遺跡が密集しており、環日本海地域の歴史研究において大変重要な地域です。
本学人文学部考古学研究室では地元の皆様のご協力のもと、実習教育の一環として島崎川流域における弥生時代の遺跡の調査?研究を進めており、今年度で6年目を迎えました。昨年8月下旬~9月上旬に実施した赤坂遺跡の第3次調査では、第1次?第2次調査で確認した溝の延伸方向や周辺地形との関係を確認するため3箇所の調査区を設定して発掘をおこないました。その結果、溝は東西約35m以上の範囲にわたって延びており、集落を取り囲む「環壕(かんごう)」であったことが明らかになりました。
また、溝に埋まっていた土の中からは、炭化したイネ、スタンプ文(S字状の渦文)が施された弥生土器の小さな破片などがみつかりました。スタンプ文土器は、山陰から北陸西部を中心に分布するもので、新潟県内での出土はめずらしいものです。いずれも弥生時代の研究において貴重な成果といえ、学界で注目されているところです。
今回の報告会では、赤坂遺跡の発掘調査の成果についてご報告するとともに、出土品の内容についてわかりやすく解説したいと思います。また、長岡市島崎に所在する石造物について、造立年に関する新たな発見がありましたのであわせてご報告します。ぜひお気軽にご参加ください。
日時: | 2024年6月1日(土) 13時30分~16時00分(13時開場) ※和島小学校駐車場の一部がヨネックスレディスゴルフ駐車場としても利用されるため、駐車場には限りがございます。相乗り等でお出でください。 |
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開催場所: | 地域交流館わしま(和島小学校講堂)(長岡市小島谷3545 番地1) |
内容: | 基調報告 森 貴教(新潟大学人文学部?准教授)「赤坂遺跡第3次発掘調査の概要」 調査報告1 新潟大学人文学部考古学研究室?学生 「赤坂遺跡の発掘調査成果について」 調査報告2 森 貴教?岩野 輝「長岡市島崎所在の善光寺如来?米山薬師如来連刻塔について」 ※基調報告と調査報告1の間に、出土品の解説時間を設ける予定です。 |
対象者: | どなたでもご参加いただけます。 |
定員: | 100名(入場無料)事前申し込み不要 |
参加費: | 無料 |
共催 | 新潟大学人文学部考古学研究室、わしまコミュニティ協議会、和島公民館 |
本件に関するお問い合わせ先
わしまコミュニティセンター
電話:0258-74-3300