結晶性油脂がもたらす嚥下誘発効果を実証-摂食嚥下障害患者向け嚥下調整食の開発に期待-
本学大学院医歯学総合研究科摂食嚥下リハビリテーション学分野の井上誠教授、相澤知里氏(大学院生)、医歯学総合病院摂食嚥下機能回復部の真柄仁講師らの研究グループは、日清オイリオグループ株式会社との共同研究で、MCTオイル(中鎖脂肪酸油)を特殊加工した結晶性油脂(Crystalline oil and fat、COF)(エネクイック?、日清オイリオグループ株式会社)を口腔内に適応した際に生じる冷感と、その嚥下誘発効果について明らかにしました。
本研究成果のポイント
- COFは、口腔内で冷感を早く、かつ長く生じました。
- COFを嚥下した際の、随意嚥下回数は有意に増加しました。
- この知見は、低栄養を有する摂食嚥下障害患者向けの嚥下調整食の開発、リハビリテーションでの使用が期待されます。
研究内容の詳細
結晶性油脂がもたらす嚥下誘発効果を実証-摂食嚥下障害患者向け嚥下調整食の開発に期待-(PDF:0.5MB)
論文情報
【掲載誌】Journal of Functional Foods
【論文タイトル】Enhancing Swallowing Initiation: The Facilitatory Role of Crystalline Oil and Fat
【著者】Chisato Aizawa, Eri Takei, Jin Magara, Yasunobu Saito, Koki Noda, Yukiko Orihara, Mengjie Zhang, Takanori Tsujimura, Makoto Inoue
【doi】10.1016/j.jff.2024.106423
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