イオン液体の水素イオン伝導メカニズムを解明-燃料電池への応用に一歩前進-
本学自然科学系(理学部)の梅林泰宏教授らの研究グループは、東京理科大学理工学部の渡辺日香里助教(研究当時、本学大学院自然科学研究科博士後期課程在学)、山形大学、レーゲンスブルク大学(ドイツ)の研究グループと共同でイオン液体の水素イオン伝導メカニズムを解明し、指標化に成功しました。イオン液体は安全で環境に優しい蓄電池や反応場として期待されています。水素イオン伝導は燃料電池への応用の重要な鍵を握ります。今回の成果は、イオン液体を用いた燃料電池の開発を一歩前進させました。
これらの研究成果は、2020年11月16日、アメリカ化学会の物理化学誌「Journal of Physical Chemistry B」にオンライン公開されました。また、同年12月10日発行の同誌に掲載され、Supplementary Journal Coverに選定されました。
本研究成果のポイント
- 水素イオン伝導は蓄電池性能や反応場機能に重要な役割を果たす。
- 優れた水素イオン伝導液体の探索とその伝導メカニズム解明が課題。
- イオン液体の水素イオン伝導メカニズムの解明と指標化に成功。
- 優れたイオン伝導液体開発の指針を提案。
研究内容の詳細
イオン液体の水素イオン伝導メカニズムを解明-燃料電池への応用に一歩前進-(PDF:360KB)
論文情報
【掲載誌】Journal of Physical Chemistry B
【論文タイトル】Effect of Br?nsted Acidity on Ion Conduction in Fluorinated Acetic Acid and N-methylimidazole Equimolar Mixtures as pseudo-Protic Ionic Liquids
【著者】Hikari Watanabe1, Nana Arai2, Yasuo Kameda3, Richard Buchner4, Yasuhiro Umebayashi2 (東京理科大学1, 新潟大学2, 山形大学3, Universit?t Regensburg4)
【DOI】10.1021/acs.jpcb.0c07706
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