音の情報を大脳に運ぶ経路の詳細を明らかにしました
本学脳研究所システム脳生理学分野の塚野浩明助教を中心とする研究グループは、音の情報を大脳の高次聴覚野に伝える新しい経路を発見しました。音の情報を耳から脳に伝える経路(聴覚伝導路)はこれまで一本道で大脳に到達すると考えられてきましたが、実は大脳に入る一つ手前のモザイク状に発達した神経核で立体的に分岐し、その一つ一つが高度に発達した聴覚野の各領域に入ることが分かりました。
本研究結果は、解剖学の教科書に描かれる聴覚伝導路の概念を大きく変えるものです。また、コウモリのようにエコロケーションする動物だけでなくマウスのような一般的な齧歯類も精緻な大脳聴覚野を持つことを示すものです。
本件に関するお問合せ先
広報室
電話 025-262-7000
FAX 025-262-6539
他のニュースも読む
-
研究成果 2025年09月10日
体内栄養状態を感知するmTORC1経路の活性制御機構を解明-リソソーム膜上におけるTSC2の選択的脱リン酸化がmTORC1の活性を厳密に制御する-
-
研究成果 2025年09月05日
「小さな魚から自閉症研究に新展開-自閉症モデルの社会性障害に「環境」が影響-」
-
研究成果 2025年08月27日
河川の乱流制御を可能とする新発見-水害の大幅な削減につながる河道や都市排水施設の設計が可能に-
-
研究成果 2025年08月27日
生きたまま頭蓋骨を透明にする「シースルー法」を開発-頭蓋骨を残したまま、簡便?非侵襲?高精度に脳内をライブイメージングできるようになった!-