経済学部の伊藤龍史准教授が国際学会で最優秀論文賞を受賞しました
経済学部の伊藤龍史准教授がアメリカ合衆国の国際学会ASBBS(American Society of Business and Behavioral Sciences)
の25th Annual Conference: A Quarter Century of Excellenceにおいて下記の論文がBest Paper Award(最優秀論文賞)を受賞しました。
3月16日(金)にラスベガスで開催された同会議にて出席し表彰されました。
ASBBSは,社会科学関係で50程度の分野を擁する学際的な学会で、年次大会では約450名が世界中から参加し,投稿論文数も毎年200本を越える国際学会です。
受賞した論文
単著論文「An Exploratory Study for Detecting the Typologies of Offshoring Strategy(オフショア化戦略の類型化を目指した探索的研究)」
論文の概略
国内の自社内部で行われてきた仕事を、海外の現地企業、自社子会社、あるいはジョイントベンチャーへと移し替えていくという「オフショア化」が、企業経営の研究においても実務においても、注目を集めている。
オフショア化を成功させるためには、日本企業はどのような戦略を策定し実行すればよいのか。この論文ではこうした「オフショア化戦略」を分析し、成功するタイプのオフショア化戦略と、不成功に至ってしまうオフショア化戦略の類型を探索した。
具体的には、日本企業によるオフショア化戦略について多数の事例を収集し、「定性的比較分析」とよばれる手法を論文独自に応用しながら分析にかけた。分析の結果、クロスバウンダリー(cross-boundary)型のオフショア化戦略とノン?クロスバウンダリー(non-cross-boundary)型という類型が発見された。前者は、組織の境界をまたぐようなガバナンス形態(たとえばジョイントベンチャー)を採用するタイプの戦略で、オフショア化を成功させにくい。後者は、組織境界をまたがないガバナンス形態(たとえば、完全所有子会社やアウトソーシング)を採用するタイプの戦略で、オフショア化を成功させやすい。
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