平成27年度卒業式を挙行しました
3月23日新潟市中央区の朱鷺メッセにおいて、平成27年度卒業式を挙行し、6,000人以上の卒業生や修了生及びそのご家族等が出席しました。
今回,学位記及び修了証書の授与を受けた者は、学部卒業生2,309人、大学院修了生688人、博士学位論文提出による学位記授与者3人、養護教諭特別別科修了生38人、合わせて3,038人でした。また、学部卒業生のうち、所属する学部の学位に加えて、特定の課題?分野における学習成果を認証する新潟大学独自の「副専攻制度」により認証を受けた者は73人でした。
式では、各学部卒業生、大学院修了生、養護教諭特別別科修了生及び副専攻認定証書授与者の各代表者に、髙橋学長から学位記、修了証書及び副専攻認定証書がそれぞれ授与されました。
その後、髙橋学長から、卒業生、修了生に贈る言葉として、「新潟大学での学生生活を通じて獲得した“広い視野”と“深い教養”と“高い専門性”は、必ずや、皆さんを支えてくれるはずです。どうぞ、自分の描いた夢の実現を目指し、決して諦めることなく、自信と情熱をもって行動してください。新潟大学での学生生活で培われたすべてが、これからの人生を豊かで、活力あるものにしてくれると確信しています。」との告辞が述べられました。これに対して、卒業生、修了生を代表して、法学部卒業生の萬歳 愛斗さんから、4年間の学生生活を振り返り、「この先,難しい決断を迫られることもあるかと思います。そのような際には、新潟大学で学び、経験したことを思い返すことで、私たち一人ひとりが正しい選択を行えるものと確信しています。」との答辞が述べられました。
卒業生、修了生の皆さんが,自信と誇りをもって社会に大きく羽ばたき、その前途が幸多きものになるよう,心より祈念いたしております。
卒業並びに修了,誠におめでとうございました。
学長告辞
卒業生代表答辞
長らく陽を遮っていた鉛色の空が懐かしく感じられるほど、日一日と春の息吹が漂ってくる季節となりました。
本日は髙橋学長をはじめ諸先生方、ご来賓の皆様のご臨席を賜り、私たち卒業生のために盛大な式典を挙行していただきましたこと、誠にありがとうございます。卒業生一同、厚く御礼申し上げます。
只今、髙橋学長から賜りました励ましのお言葉を私たち一人ひとりがかみしめ、これからの新たな門出に向けて緊褌一番の思いで臨む覚悟です。
4年前の2012年は、東京スカイツリーの開業や、夏季五輪がロンドンで開催され、過去最多のメダルラッシュに日本中が沸き、年末には総選挙で自民党が政権復帰を果たした年でした。
そのような年に、自然豊かな五十嵐キャンパスの下で、新潟大学の学生としての生活が始まりました。入学当初は何もかも自分自身で決めなければならないという大学の雰囲気に困惑し、ほんの些細な問題まで手探りの状態にあったことが思い起こされます。次第に楽しめるようになった頃、その裏には常に責任が伴っているということを実感しました。そういった決断をする際には、判断材料となる情報をどこでどのように収集し、またその中から必要なものを取捨選択しなければならないということが前提としてあり、それを行うのは、他ならぬ自分自身であることに気付いたのです。
しかし、どのような時も一人で考え、一人で適切に判断することには当然ながら限界があります。時に客観的な視点や別なアプローチからの考え方を要する場合があります。そのような際に、先生方や友人たちが掛けてくれた言葉によって、幾度となく救われたことが思い出されます。
私は1年次から部活動を通じて、市民の方々からいただいた法的なトラブルに回答するという活動に携わってきました。学問として学ぶ法学とはまた異なる難しさに多々直面しました。相談内容から法的なエッセンスを抽出し、それをどのように法解釈すべきかについて、先生方には親身に相談に乗っていただき、ご助言をいただきました。また、部員間では、考えられるいくつもの解決方法について議論を交わし、より相談者の方の希望に沿えるように、相談会当日まで回答の質を高めようと切磋琢磨しました。そのため、満足して相談者の方が帰られる姿を見たときには、私たち部員の間には達成感と、そして、絆が深まったように感じられました。
それもひとえに、先生方と学生の距離が近いという風土が根付いており,また、多種多様な価値観や考え方を持つ多くの学生が全国各地から集う新潟大学だからこそです。
今ここで私たちが卒業生として、本日の式に臨めていますのは、そうした素晴らしい先生方やかけがえのない友人達との出会い、そして常に温かく見守ってくれた家族の存在あってのものです。今まさに、感謝の思いでいっぱいです。
他方、社会に目を向ければ、昨年の国勢調査において、外国人を含めた日本の総人口が1920年の調査開始以来、初めて減少に転じたことが明らかになるなど、いよいよ人口減少時代が現実のものとなりました。東京一極集中の是正や誰もが輝ける社会の実現が急務とされる中で、「地方創生」あるいは「一億総活 躍社会」といった言葉が広く言われるようになり、社会全体でこの転換期ともいえる今日に即応していかなければならないという風潮が醸成されているように感じます。そうした刻一刻と変化する状況下で、自分には何ができ、何ができないのかを見極め、できることは進んで取り組み、そうでないことについては、一人で抱えず、周囲の人々と協力する姿勢が大切であると考えます。この先、難しい決断を迫られることもあるかと思います。そのような際には、新潟大学で学び、経験したことを思い返すことで、私たち一人ひとりが正しい選択を行えるものと確信しています。
最後になりますが、新潟大学の学生として勉学をはじめ多方面にわたる活動を通じて、成長する機会を享受できましたのは、教職員の皆様のご指導、地域の方々のご協力、そして家族の理解があってのものです。全ての皆様に、卒業生を代表して改めて御礼申し上げます。そして、後輩の皆様のご活躍と新潟大学のますますの発展を祈念いたしまして、ここに答辞とさせていただきます。
平成28年3月23日
卒業生代表
法学部法学科 萬歳 愛斗
約6,000人が出席した会場
学位記、副専攻認定証書及び修了証書授与
学長告辞
卒業生代表答辞
祝典演奏(新潟大学管弦楽団)
学生歌斉唱(新潟大学合唱団)