穏やかな春の日差しの下，桜のつぼみも色づき始める季節となりました。本日はこのように盛大な入学式に出席できることを新入生一同，この上なく嬉しく思っております。新入生を代表し心より御礼申し上げます。

私には高校在学時の進路決定にあたって契機となる出来事がありました。新潟大学歯学部のオープンキャンパスに参加し，そこで超高齢化社会において益々重要となる，QOL，生活の質の向上に対する歯科保健医療の役割について，お話をお聞きしました。それ以来，人々の健康長寿の実現に貢献できる歯学に強い関心を抱き，歯科医師を志すようになりました。そして歯科医師として，グローバルに貢献をしたいという夢を叶えるため，日々勉学に励み，合格を手にすることができました。
今このスタートラインに立てることは，ひとえに，今まで私たちを支えてくださった恩師の皆様はもちろん，これからも見守ってくださる保護者の方々のお陰であります。この場をお借りして感謝を申し上げます。ありがとうございます。

さて，私達は“ゆとり世代”と呼ばれ，考える能力?コミュニケーション能力が低いとしばしば批判されています。しかしこの時代に生まれたからこそ，情報機器を活用して情報社会を生き抜く素地が私達には備わっていると思います。社会人として羽ばたくまでの４年ないし６年の大学生活の間に，氾濫する情報を自らが適切に取捨選択する術（すべ）を学び，仲間達と積極的に関わることで自分が選択した専門分野だけはなく，幅広い教養を蓄えることができます。真理の探究と社会の発展に貢献する土台をこの新潟大学でしっかりと学びたいと思います。そのために，素直な気持ちで先生方の教えを請い，自己研鑽に努めます。

今日から，新潟大学生としての新たな生活が始まります。私達は，伝統ある新潟大学の学生としての誇りと自覚を持つと共に，今日の喜びを力に，将来を意識した高い目標を自らに課し，強い意志で達成していくことをここに誓い，宣誓の言葉といたします。

平成26年4月7日
新入生代表
歯学部歯学科　大野晴日