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理学部の三つのポリシー(生物学プログラム)

ディプロマ?ポリシー

人材育成目標(卒業生が身に付けるべき資質?能力)

現代社会においては、食や健康、環境などの問題解決が喫緊の課題となっています。本プログラムでは、こうした社会からの要請に応えるため、進展する現代生命科学の知識や技術を身に付け、科学の普及と発展をはかり、食や健康、環境などの問題解決のための基盤を支えることによって、持続可能な社会の構築に貢献できる人材を育成します。

<具体的な目標>

  1. 生物、特に動植物の形態と生理の原点を確実に把握できる。
  2. 生物の基本的生命現象を分子生物学や細胞生物学の手法による実験科学を中心に解析し、その原理の解明ならびに新規の概念の確立を目指すことができる。
  3. 実社会のあらゆる場面において、広い視野から諸事に論理的かつ適切に対応し、意見を発信できる。

本学に当該プログラムの修業年限以上在学し、所定の授業科目及び124単位以上を修得した者で、人材育成目標に係る下記の能力を有すると認められる者に、学士(理学)の学位を授与します。

プログラムの到達目標(目標としての学修成果)

知識?理解

  • 生命現象の基盤となる生体分子の性質と、細胞内における化学反応を理解している。
  • 細胞とは何か、どのようにして機能が維持されるかを理解している。
  • 遺伝子の機能と遺伝のしくみを、遺伝現象を支える生体分子の特徴とともに理解している。
  • 個体がどのようにできあがっていくか、生物がどのようにして進化し、多様な生物種ができたかを理解している。
  • 動物の体の構造と機能を理解している。
  • 植物の体の構造と機能を理解している。
  • 生物がどのように環境に応答しながら恒常性を維持していくかを理解している。
  • 自然科学の複数分野の基礎知識を理解している。
  • グローバル世界における経済、社会、文化について理解を深めている。

当該分野固有の能力

  • 生物の構造を観察し、記録?説明することができる。
  • 生体物質を分離し、その性質を明らかにすることができる。
  • 遺伝のしくみと遺伝子の機能を明らかにするとともに、遺伝子組換えの技術を適切に取り扱うことができる。
  • 生体内外の環境変化に対して、生物がどのように反応するかを明らかにすることができる。

汎用的能力

  • 現前の事象を観察し、問題点やその解決策を見つけ出すことができる。
  • データを定量的に取り扱い、その意味を論理的に判断することができる。
  • 専門的情報や文献を入手して、読解?活用できる。
  • 理学の素養と専門的技能を基に、物事を正確に表現し、自分の意見を整理して文章や図、言葉によって説明できる。
  • 他者の意見を聞き、適切に議論することができる。

態度?姿勢

  • 身近な生物、全ての命を大事にする態度を備えている。
  • 自ら進んで課題に取り組む態度を備えている。
  • 継続的に実験や資料解析を行う態度を備えている。
  • 目標の達成に向けて計画を立て、他者と協力しながら努力する態度を備えている。
  • 日常生活における生命科学の関連知識を理解し、その意義について客観的かつ理性的に判断?議論する態度を備えている。

カリキュラム?ポリシー

到達目標に達するための教育課程

カリキュラム編成

生物学プログラムは4年制で、おおむね第1学年から第2学年1学期、第2学年2学期から第3学年、第4学年と、学習内容から大きく3期に分けてカリキュラムが編成されています。
授業科目は、「教養」、「理学部共通教育及び自然系共通専門基礎」、「生物学プログラム専門科目」の3つの科目群に分けられます。

学修内容?方法

第1期は、「主体的な学習への転換、及び教養と自然科学全般の基礎知識の修得」を重視します。大学学習法とアクティブ?ラーニング科目により学習態度の転換を図り、基礎実習?演習科目を通して、理学部での学習に必要な知識を身に付ます。また、自然系共通専門科目や理学部共通教育科目を通して、自然科学全般の基礎知識を学びます。さらに、教養科目を通して、社会科学や新潟地域の産業など、幅広い知識を習得します。 第2期は、「生物学全般の基礎知識の修得」が中心であり、講義科目においては、形態学、生理学、発生学、分子生物学、生化学、遺伝学の専門的知識を基盤として、生物を構成する分子、細胞、組織の特質について修得します。また、実習科目においては、形態学、生理学、発生学、分子生物学、生化学、遺伝学の各分野に関する実験を通じて、動植物の取扱いや実験手法、実験器具の操作法、データ解析法やレポート作成法の基礎を修得します。
第3期は、「専門分野の学習と論理的思考能力の育成」を行います。研究室に所属し、演習科目においては、原書論文の講読や発表を通じて、文献および参考データの収集と分析の方法を修得します。また、課題研究においては、生命現象の原理解明に取り組む過程を通じて、課題の設定、実験技術、実験データの取得と解析、討論および成果発表の方法を修得します。

学修成果の評価方法

各期終了時に学生へアンケートを行い、各期の学習目標の達成度を間接的に評価します。また、本プログラムで重要視する学習目標である「生物の基本的生命現象を分子生物学や細胞生物学の手法による実験科学を中心に解析し、その原理の解明ならびに新規の概念の確立を目指すことができる能力」の達成度は、第3期を通して行う課題研究において、ルーブリックを用いて直接評価を行います。

アドミッション?ポリシー

入学者に求める学力と入学者選抜方法

入学者に求める学力

  1. 理論、実験、あるいは野外観察の知識と方法の習得を通じて能動的な学習態度を身につけたい人
  2. 習得した知識と方法を実践することによってより高度な専門的課題や社会の諸問題に臨機応変に対応し解決できる能力を身につけたいと考える人
  3. 数学や理科に興味を持つとともに他分野への応用にも関心がある人
  4. 数理や自然の法則の探求に興味を持って取り組む人
  5. 理学の各専門分野に意欲的に取り組む人
  6. 様々な個性や多様な能力を生かして、自らを成長させ、社会に貢献したいと考えている人
  • 数学や理科の学習で得た知識に基づいた科学的な思考ができるとともに、主体的な学びの態度を身につけていることが望まれる。
  • 入学後の学修のため、数学は下記の科目の内容を履修していることが望まれる。また理科は、下記の科目のうち複数の科目およびその基礎科目の内容を履修していることが望まれる。
    数学:数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Ⅲ、数学A、数学B、数学C
    理科:物理、化学、生物、地学

選抜方法

一般選抜(前期日程)
  • 高校卒業程度の基礎学力を身につけ、特に数学と理科について十分な基礎学力がある人を選抜する。
  • 大学入学共通テストでは、6教科8科目の幅広い基礎学力をはかる。
  • 個別学力検査では、多様な能力と意欲をもつ人を受け入れるため、検査項目とその評価の重点の異なる以下の3つの選抜方法を設定し、そのいずれかによって選抜を行う。
    →理数重点選抜:数学、理科、外国語の基礎学力、なかでも数学および理科の基礎学力に重点をおいて選抜する。
     数学
     理科(物理、化学、生物、地学から1科目)
     外国語
    →理科重点選抜:理科の広い分野の基礎学力と外国語の基礎学力をはかり、選抜する。
     物理、化学、生物、地学から2科目
     外国語
    →野外科学志向選抜:理科や数学の広い分野の基礎学力にくわえ、フィールドワークや野外を対象とする自然科学分野に対する意欲と適性を面接ではかり、選抜する。
     数学、物理、化学、生物、地学から2科目
     面接
一般選抜(後期日程)
  • 高校卒業程度の基礎学力を身につけ、大学での学習意欲の高い人を一括して選抜する。
  • 大学入学共通テストでは、6教科8科目の幅広い基礎学力をはかる。
  • 面接では、大学での学習意欲や適性、およびコミュニケーション能力をはかる。
学校推薦型選抜
  • 高校卒業程度の基礎学力を身につけ、特定の学位プログラムへの明確な志望動機があり、数学や理科に対する知的好奇心や探求心があるとともに学習意欲の高い人を学位プログラム単位で選抜する。なお、フィールド科学人材育成プログラムでは学校推薦型選抜は行わない。
  • 生物学プログラムの志望者には、大学入学共通テストによって入学後の学修に必要な学力を、志望理由書によって生物学に対する興味や関心と大学での学習意欲や適性を、書類審査によって高等学校卒業程度の基礎学力を、それぞれはかる。
総合型選抜
  • 高校卒業程度の基礎学力を身につけ、特に数学や理科に関するテーマで主体的な探求の学習成果をもつ人を一括で選抜する。
  • 大学入学共通テストでは、5教科7科目の幅広い基礎学力をはかる。
  • 本学が実施する試験では、数学や理科をテーマとするプレゼンテーション発表と口頭試問によって主体的な探求の学習成果をはかる。また同時に行う面接によって、各学位プログラムに対する興味や関心、大学での学習意欲や適性、およびコミュニケーション能力をはかる。