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自然科学研究科数理物質科学専攻数理科学コース(博士前期課程)の三つのポリシー

ディプロマ?ポリシー

人材育成目標(修了生が身に付けるべき資質?能力)

本プログラムでは、物質の性質や自然の仕組み、数理現象の基礎を理解し、かつ各種実験技術や理論計算技術、数理解析的手法を修得し、社会で活躍できる優れた人材であり、研究の最前線の体験により得られた見識と独創性を活かせる研究能力を有するようになることを目標とします。
数学や応用数学の分野の教育研究を通じて、数理科学分野に関する専門的知識及び関連分野の基礎的素養を修得させ、次に掲げる能力を備えた人材を養成することを教育目標とします。

所定の修業年限以上在学し、所定の授業科目及び38単位以上を修得した者で、人材育成目標に係る以下の能力を有すると認められた者に、修士(理学)又は修士(学術)の学位を授与します。

(1)自然?社会?人類に対する倫理的な判断能力
(2)基礎理論?技術を理解し、応用する能力
(3)課題を発見し、解決する能力
(4)学会発表を含むコミュニケーション能力
(5)定められた期間で報告する能力

プログラムの到達目標(目標としての学修成果)

知識?理解

1.数理科学の分野に関する、専門家として必要な知識を修得している。

2.自然科学の複数分野の専門的な知識を修得している。

3.グローバル世界における経済、社会、文化についての理解を深め、課題を見つけることができる。

4.科学技術者の倫理を理解している。

当該分野固有の能力

5.解析学、代数学、幾何学、応用数学のいずれかの分野に関する先端的内容を理解している。

6.解析学、代数学、幾何学、応用数学のいずれかの分野に関する課題を見つけ、解決することができる。

汎用的能力

7.情報数理科学に現れる数理的構造や複雑な自然現象および社会現象等を数学的対象として捉えることにより、これらの現象やその構造をモデル化することができる。

8.外国語で書かれた学術書や研究論文を読みこなすことができる。

態度?姿勢

9.現代社会における課題を発見し、課題を解決するための探求心を備えている。

10.研究発表会での発表を含む数理科学分野の専門家として必要なコミュニケーションを有する。

11.数理科学分野の研究成果や先端的な結果を、定められた期間でまとめ報告することができる。

カリキュラム?ポリシー

到達目標に達するための教育課程

カリキュラム編成

博士前期課程では、教育産業やIT産業を含む様々な産業界で活躍するために必要となる、数理科学分野の専門的知見を有するとともに、数理科学分野の研究を行うための素養を備え、自然科学等の分野で今後直面する諸問題に対処するような課題解決能力とコミュニケーション能力を有する人材養成の目的に対応したカリキュラムが編成されています。
「科目群A」では、主に自然科学総論や他専攻で開講される科目を学び、専門外の分野に関する専門的知見と課題解決の方法を修得します。更に、科学技術者倫理を学びます。
「科目群B」は本プログラムの中核的な科目であり、各学生の専門分野(解析学、代数学、幾何学、応用数学のいずれか)に関する専門書や学術論文の学修と研究を少人数のゼミ形式で学び、専門分野の知識と研究能力、専門分野に関するコミュニケーション能力を修得します。また、1年次の最後には中間発表を行います。
「科目群C」では、数学、応用数学に関する発展的な話題を講義形式で学び、数理科学分野の様々な分野の専門的知見と課題解決の方法を修得します。
「科目群D」では、数理科学分野の最先端の話題、インターンシップに関する科目と学会発表を含む外部発表より成り、学生の学修の進捗状況と進路希望に合わせて適宜履修します。

学修内容?方法

1年次(第1期?第2期)では、必修科目「数理物質科学特定研究I」、「数理科学セミナーI」、「数理科学文献抄読I」において、各学生が選んだ専門分野に関する文献や学術論文を学びゼミでの発表を通して、研究活動を行うための基礎を修得します。また、必修科目「自然科学総論」や他専攻で開講される科目を履修し、科目群Cにある本プログラムで開講される科目を履修することにより、数理科学以外の分野を含む複数の分野の専門的な知識と課題解決能力を修得します。第2期の最後に必修科目「中間発表」で1年次での学修状況を発表し、コミュニケーション能力と学修内容を定められた期間内にまとめる能力を修得します。

2年次(第3期?第4期)では、必修科目「数理物質科学特定研究II」、「数理科学セミナーII」、「数理科学文献抄読II」において、1年次の続きとして更に高度な専門分野に関する文献や学術論文を学び、研究課題に取り組みます。また、産業界で活躍できる能力を修得するために科目群Dにある科目の履修も推奨します。第4期は研究活動を進め、これまでの学修活動の集大成として修士論文を作成し、修士論文発表会で発表する。修士論文と修士論文発表会での発表内容は数理科学コース内の複数の教員によりチェックされます。

学修成果の評価方法

科目群A、C、Dの先端科学技術総論の学修成果は科目における課題、レポート、試験により一定以上の成績を修めることで評価されます。尚、先端科学技術総論は他大学の教員によって評価されます。科目群Bの学修成果は、ゼミナール中の様子から学修内容の質と発表?議論する能力を評価します。科目群Dの先端科学技術総論以外の科目は、発表から統合的な課題解決能力とコミュニケーション能力を、教員のみならず地域?企業関連者が評価します。

アドミッション?ポリシー

入学者に求める資質?能力と入学者選抜方法

入学者に求める資質?能力(求める学生像)

数理科学分野における、解析学、代数学、幾何学、応用数学のいずれかの分野の最新の研究を理解し実践できる能力を身に付け社会で活躍できる人材を養成するために、以下のような資質?能力を有する学生を求めます。

1.学士課程における数理科学分野の学科などで卒業レベルの基礎学力を有する人。

2.十分な外国語(英語、外国人留学生の場合は英語または日本語)の能力を有する人。

3.科学?技術情報の収集?解析?発信のためのコミュニケーション能力を有する人。

選抜方法

学士課程で学修する数理科学分野の基礎学力、外国語の能力及び大学院での学修を行う能力と意欲をみるため、以下の方法により選抜します。

一般選抜

本選抜では、学士課程を卒業者または大学院入学までに学士課程を卒業見込みの者を対象とする。学士課程卒業レベルの数理科学分野の基礎学力を有しているかを筆記試験(線形代数、微積分、解析、代数、幾何、情報科学から出題し、3問選択し解答する)によって評価する。また、TOEIC等の公的語学検定試験の点数を元に外国語(英語)の能力を評価する。更に、コミュニケーション能力と博士前期課程での学習と研究への意欲と研究計画を面接によって評価する。
なお、学士課程での成績が優秀な者については、筆記試験を免除し、面接(博士前期課程での研究への意欲と研究計画を評価する)のみで合否を判定することがある。(ただし、この選抜に合格した場合は、本学大学院入学を前提とする。)

外国人留学生特別選抜

本選抜では、外国人留学生として志願する人で、外国で学士課程を卒業した人あるいはそれに相当する学位(博士前期課程入学時までに取得予定の場合も含む)あるいは能力を有する人を対象とする。学士課程卒業レベルの数理科学分野の基礎学力を有していることと外国語(日本語または英語)の能力をみるために、筆記試験(線形代数、微積分、解析、代数、幾何、情報科学から日本語または英語で出題し、3問選択し解答する)によって評価する。更に、博士前期課程での研究への意欲と研究計画、数理科学分野の基礎学力、および外国語(日本語または英語)の能力を面接によって評価する。

社会人特別選抜

本選抜では、各種研究機関、教育機関又は企業等に博士後期課程入学時点で2年以上勤務経験を有する人で、入学後も引き続きその身分を有し、勤務成績が優秀であり、所属長等の承諾を受けたもので、学士課程卒業あるいはそれに相当する学位(博士前期課程入学時までに取得予定の場合も含む)あるいは能力を有する人を対象とする。入学者の選抜は次より成る。これまでの数理科学に関する学習状況と博士前期課程での研究への意欲と研究計画を小論文によって評価する。更に、数理科学分野の基礎学力、博士前期課程での研究への意欲と研究計画、およびコミュニケーション能力を面接によって評価する。