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現代社会文化研究科(博士前期課程)社会文化専攻の三つのポリシー

ディプロマ?ポリシー

人材育成目標(修了生が身に付けるべき資質?能力)

移動?通信手段が飛躍的に進歩した現代社会では、様々な背景をもった人々がともに暮らすことによって、新潟を中心とする地域社会、そして環東アジアを拠点とする国際社会においても、たとえば地域紛争や宗教対立、貧困など多様な問題が不可避的に生じています。当プログラムでは、これらの問題の分析?解決にあたって、社会や文化間の相互理解に焦点をあて、歴史学?言語文化学?比較文化論に関する研究を行い、また他の専門分野や実務との邂逅を通してその専門性をより高めることにより、課題発見と探究能力及び倫理観を有する高度専門職業人又は研究教育者を育成します。

本学に当プログラムの修業年限以上在学し、所定の授業科目及び30単位以上を修得した者で、人材育成目標に係る下記能力を有すると認められた者に、修士(文学)、又は修士(学術)の学位を授与します。

プログラムの到達目標(目標としての学修成果)

知識?理解

  • 日本を含む環東アジア?欧米の各地域における歴史学、言語文化学及び比較文化論に関して、高度な専門知識を有し、また深く理解している。

当該分野固有の能力

  • 日本を含む環東アジア?欧米の各地域における歴史学、言語文化学及び比較文化論に関する高度な専門知識をもとに、自ら仮説を構築し、検証することができる。

汎用的能力

  • 専門的見地から現代社会で共生していくための実践的課題を発見することができる。
  • 実践的課題を他者と共有して探究していくことができる。
  • 多元的な考え方及び視点を尊重しながら独自の見解や立場を構築することができる。
  • 専門分野?異分野を問わず自身の研究内容について、他者に対して適切かつ過不足なく伝えることができる。

態度?姿勢

  • 社会文化専攻分野における自身の専門性の基礎を築き、かつ他の専門分野や実務との邂逅を通してそれをブラッシュアップしようとする姿勢を備えている。
  • 社会をグローバルでダイバーシティのあるものとしてとらえ、他者を尊重しながら独自の見解や立場を構築しようとする姿勢を備えている。
  • 新潟などの地域社会や環東アジアを拠点とする国際社会において常に現代社会で共生していくための課題を探究し続け、大学院で培った能力を、国内外を問わずそれぞれの立場で実践していこうとする姿勢を備えている。

カリキュラム?ポリシー

到達目標に達するための教育課程

カリキュラム編成

当プログラムでは、歴史学?言語文化学?比較文化論の専門的知見を獲得し、また他の専門分野や実務との邂逅のなかで、課題発見と探究能力を身に付けた専門職業人?研究教育者を育成するという目的に対応したカリキュラムが編成されています。

現代社会文化研究科の共通科目として「研究入門」(オムニバス授業、2単位)を履修することにより、領域融合的?分野横断的な研究倫理?研究作法?論文作法の基本を身に付けます。課題発見?探究能力を身に付けるための科目としては、「課題研究Ⅰ」、「課題研究Ⅱ」、及び「課題研究Ⅲ」(各2単位、計6単位)を履修することにより、研究技法?作法及び自らの見解や立場を構築していく能力を涵養します。また、専攻するコース(計12単位)の科目群の履修により、高度な専門知識を身に付けます。

他の専門分野や実務との邂逅を促すために、他コース(計8単位)の科目群を選択履修し、「社会文化総合演習」(2単位)を履修します。

学修内容?方法

第1期(第1セメスター)の必修科目「研究入門」では、大学院への導入教育として、現代社会文化研究科4プログラム8分野のオムニバス形式により、研究倫理?研究作法?論文作法の基本の指導を行います。必修科目「課題研究Ⅰ」では、主として専門的見地から現代社会で共生していくための実践的課題を発見する能力を身に付けるため、主指導教員による修士論文作成のための研究技法?作法等の基本の指導等を行います。
また、専攻するコースの科目群の履修によって、日本を含む環東アジア?欧米の各地域における歴史学?言語文化学?比較文化論に関する高度な専門知識とそれに対する深い理解を身に付けるとともに、他コースの科目群の履修によって、他の専門分野や実務との邂逅を通して多元的な考え方(視点)を尊重しながら独自の見解や立場を構築する能力を身に付けます。

第2期(第2セメスター~第3セメスター)では、引き続き専攻するコースと他コースの科目群を履修するとともに、必修科目「課題研究Ⅱ」及び「課題研究Ⅲ」の履修により、主として実践的課題を他者と共有して探究していく能力及び多元的な考え方(視点)を尊重しながら独自の見解や立場を構築する能力を身に付けるため、主指導教員による修士論文作成の個別指導等を行います。

第3期(第3セメスター~第4セメスター)の必修科目「社会文化総合演習」では、日本を含む環東アジア?欧米の各地域における歴史学?言語文化学?比較文化論に関する高度な専門知識及び与えられた課題を調査し探究する能力を身に付け、修士論文のブラッシュアップを図るため、各自の研究内容を発表し、所属する専攻の教員や学生との質疑応答を行います。第3期後半では、これまでの研究成果をとりまとめ、修士論文を作成します。

学修成果の評価方法

「研究入門」の学習成果については、研究倫理?研究作法?論文作法の基本的知識を問うレポートを課し、当該科目代表担当者が各担当者との合議により評価します。「課題研究Ⅰ」、「課題研究Ⅱ」、及び「課題研究Ⅲ」の学修成果は、修士論文作成に必要とされる研究技法?作法及び課題設定?探究などの能力を、主指導教員が評価します。

専攻するコースと他コースの学修成果は、各科目における課題、レポート、試験により一定以上の成績を修めることで当該科目担当者が評価します。

「社会文化総合演習」では、専門知識及び与えられた課題を調査し探究する能力を、他分野の教員を含む研究指導チームにより評価されます。

修士論文は、以下の6点に基づき、論文審査委員会で評価します。

  1. 社会文化専攻を研究領域とした論文として問題意識が明確であり、研究テーマの設定が適切であること。
  2. 当該分野の先行研究について適切に検討されており、設定された研究テーマの目的?意義が明確であること。
  3. 研究テーマに即した研究方法が選択されており、その研究方法に従ってデータや資料などを的確に調査?分析していること。
  4. 既存の研究には見られない独創的分析、解釈等が行われていること。
  5. 結論に至るまでの論述や論証のプロセスが論理的であること。
  6. 文献の引用、文章表現等が適切になされ、学術論文としての体裁が整っていること。

アドミッション?ポリシー

入学者に求める資質?能力と入学者選抜方法

入学者に求める資質?能力(求める学生像)

歴史学?言語文化学?比較文化論の学問分野において、専門的見地からの現代社会で共生していくための実践的課題を発見する能力及びその課題を他者と共有して探究する能力を涵養し、専門職業人や創造性豊かで着実な研究能力を有する研究教育者として、知識基盤社会を多様に支える素養のある人材を養成するために、以下のような資質?能力を有する学生を求めます。

  1. 人文?社会科学について、学士課程卒業程度レベルの基礎学力を有している人。
  2. 歴史学?言語文化学?比較文化論に対する高度な知識を有し、十分な研究遂行能力を有している人。
  3. 社会や文化間の相互理解に対する課題を見据え、かつ他の専門分野や実務との邂逅を通してそれをブラッシュアップさせるうえで、必要なコミュニケーション能力を有している人。
  4. 歴史学?言語文化学?比較文化論に関する研究を「地域性」、「現代性」、「共生性」、「多様性」、「複合性」、及び「持続可能性」等の観点から深める意欲をもった人。

選抜方法

学士課程卒業レベルの基礎学力、専門分野についての基礎的知識、十分な研究遂行能力、コミュニケーション能力を有し、専門分野に対する研究意欲のある学生を、以下の方法により選抜します。

一般選抜

本選抜では、学士課程卒業レベルの基礎学力を有しているかを筆記試験(専門科目二科目又は専門科目と外国語科目各一科目)によって評価する。また、専門分野についての基礎的知識と十分な研究遂行能力、コミュニケーション能力および専門分野に対する研究意欲を、口述試験によって評価する。

外国人留学生特別選抜

本選抜では、学士課程卒業レベルの基礎学力を有しているかを筆記試験(専門科目一科目)によって評価する。また、専門分野に対する高度な知識と十分な研究遂行能力、コミュニケーション能力及び専門分野に対する意欲を、口述試験によって評価する。

社会人特別選抜

本選抜では、学士課程卒業レベルの基礎学力、及び専門分野に対する高度な知識と十分な研究遂行能力を有しているかを筆記試験(小論文)によって評価する。また、専門分野に対する高度な知識、十分な研究遂行能力、コミュニケーション能力および専門分野に対する意欲を、口述試験によって評価する。