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学長就任にあたって
学長メッセージ
この度,下條文武前学長の後任として,平成26年2月1日より第15代新潟大学長に就任しましたので一言ご挨拶を申し上げます。
私は,昭和51年に本学医学部を卒業,以来40年近くにわたって新潟大学の医学部と医歯学総合病院を中心として教育?研究に携わって参りました。これまで,医学部長,大学院医歯学総合研究科長,医歯学系長など主として医学部の発展に努力してまいりましたが,これからは学長として,新潟大学全体の発展のため粉骨砕身して努めたいと思っています。
総合大学として様々な分野を有する新潟大学の教育や研究を統括し,新たな展開を育てなくてはなりません。さらに,本学で学ぶ学生達の可能性を引き出し,本学を巣立った後にも成長することのできる発展性ある人材を育てて社会に送り出すこと,同時に上質なリサーチマインドを備えた研究者を養成することで社会に貢献しなくてはなりません。“自律と創生”という本学の理念を全うしつつ,地域から日本,さらには世界に貢献できる人材を輩出するという,大きな使命を改めて認識し,その重責をひしひしと感じています。
言うまでもなく,大学をとりまく環境は,ますます厳しいものとなっています。社会が要望する人材の育成がより具体的になり,加えて少子化に伴う18歳人口の大幅な減少もあります。大学進学希望者の全入時代も相まって大学間競争の激化,高等教育の質保証,国際競争の激化によるグローバル人材育成,東日本大震災等の自然災害や各種の人的災害が及ぼす危機管理の確立など,これまで予想もしなかった新しい課題が次から次へと押し寄せています。これらのことは単に大学だけでなく,我が国全体が抱える問題であり,乗り越えなくてはならない大きな壁であると言っても過言ではありません。だからこそ,今,大学のあり方が問われ,大学こそが率先してその解決に取り組まなくてはならない時期であると言えます。
新潟大学では,単に学生が選択した専門分野だけでなく,社会に目を向けた広い視野と均整の取れた教養知識の修得にも努め,現代社会を生き抜く確固たる実力,問題解決能力を身につけさせることを目指しています。さらには,専門分野での研究を一層深化させ,時には異分野融合型の新分野の開拓も積極的に進めています。そして生涯学習支援,産学連携,国際交流,医療活動等を通して,地域社会や国際社会の発展に貢献しています。そうした目的の遂行のためには学内資源の効果的な活用が必須ですが,リニューアルされた中央図書館,新たに整備した研究実験棟,広域の地域医療を担うドクターヘリの運航など,ハード面の整備も着々と実施されています。
私は,新たな新潟大学の学長として,これらの先進的な取組を有機的かつ複合的に活用し,本学の理念のとおり世界に貢献できる人材の育成?輩出に努める所存です。そして「教育」?「研究」?「社会貢献」という三本の柱を基本として,地域への対処を忘れることなく,国内に留まらず,国際的視野に立った活動を進める大学として成長させることを目指してまいります。そのためにも,これまで以上に皆様のご指導とご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
国立大学法人新潟大学長 髙橋 姿