- ホーム
- 学長からのメッセージ-アクションプラン2009の策定と果たすべき役割-
学長からのメッセージ-アクションプラン2009の策定と果たすべき役割-
新潟大学長 下條 文武
新潟大学は,日本海側唯一の政令指定都市?新潟市に立地し,五十嵐地区と旭町地区の二つのキャンパスからなりますが,ともに佐渡島が浮かぶ日本海と,信 濃川が流れる越後平野に囲まれています。このような雄大な自然環境と80万人が暮らす都市の中に所在する両キャンパスは,学生たちが落ち着いて学究生活を 過ごす最適な環境です。
本学は,長い歴史と豊かな伝統をもち,その前身は,約140年前にさかのぼります。新潟大学としては,第2次世界大戦が終わってまもなく,1949年(昭和24年)に新制大学として発足してから,環東アジア地域における学術の中心としての役割を果たしてまいりました。
さらに,2004年(平成16年)4月1日からの法人化に伴い国立大学法人新潟大学に生まれ変わりました。
今日では,9学部,5大学院研究科,2専門職大学院,脳研究所,医歯学総合病院を有し,学生数約12,700人,教職員数約2,800人を擁する大規模総合大学に発展しました。
2009年(平成21年)には,大学として,創立60周年を迎え,関係者一同,さらなる一歩を踏み出す決意を新たにしたところです。
この記念すべき節目の年にあたり,これからの新潟大学が目指す方向とその実践を示すアジェンダ(行動計画)である「新潟大学アクションプラン2009→」を策定しました。
このアクションプランには,7の具体的行動を掲げております。
新潟大学は,
- (Act1) 大規模総合大学の創発力を発揮し,魅力的な教育の場を創造します。
- (Act2) 世界トップレベルの特色ある研究を行います。
- (Act3) 教育と研究の成果を通じて東アジア地域の拠点大学となることを目指します。
- (Act4) 地域社会と連携した教育研究活動を通じて社会に貢献する大学であり続けます。
- (Act5) 地域社会と人を支える医療を行います。
- (Act6) 学びやすい,研究しやすい,働きやすい大学づくりを行います。
- (Act7) 時代に即応した,戦略的で透明性のある大学運営を行います。
本学では,理念?目標である「自律と創生を全学の理念とし,教育と研究を通じて地域や世界の着実な発展に貢献することを全学の目的とする」の精神を基盤として,これらのアクションプランの実現に向けて着実に取り組んでおります。
本学が最も重視している事項である教育の基本は,学生が自らの専門を深く極めるばかりでなく,広い視野をもち,ものごとを総合的に判断する力を身につけ ることを目指した人材育成です。実践と体験を通したきめ細かい教育を行うことによって,学生一人一人の個性を伸ばすことを目指しています。
さらに,教養教育と専門教育を融合させた教育プログラムを提供し,学部が提示するカリキュラムで学ぶ主専攻のプログラム化と特定の課題?分野の学習成果 を認証する副専攻制度の導入や,異なる学部の学生と教職員で構成されるグループが,地域住民とのふれあいを通じて人間的成長を目指す”ダブルホーム制によ る、いきいき学生支援”など,本学の理念に基づいた学生育成を実践しています。
本学は,国際交流協定に基づいた交換学生を含めて,現在,世界各国から400名近い留学生を迎え入れるなど,国際交流にも力を入れております。新潟は北 東アジア?ロシア地域に面しているという地理的条件からも,日本海側の特色ある国際学術交流の拠点大学としての役割を果たしております。
私は,全教職員の協力のもと,すべての学生が新潟大学で学び,卒業して良かったと実感し,誇りに思ってもらえるよう,あらゆる面で全力を尽くして参ります。皆様方のご支援をよろしくお願いいたします。