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理学部の高橋正道教授が日本植物分類学会賞を受賞

受賞?表彰

理学部の高橋 正道教授がこれまで進めてきた「白亜紀の被子植物の小型化石に関する研究および花粉形態学的研究」に対して顕著な研究成果を上げたとし て,3月13日~15日に仙台市で開催された日本植物分類学会第8回全国大会において,「日本植物分類学会賞」を受賞しました。
今年はダーウィンの生誕200年にあたっています。そのダーウィンが「忌まわしき謎」であるとした「被子植物の起源や初期進化」の問題を高橋教授は,花 の化石による具体的な証拠に基づいて明らかにしていくという研究を行ってきました。一般の植物化石は,印象化石といって岩石の間にはさまれた印影となって いる葉化石が主なものです。
高橋教授は白亜紀の地層から柔らかい堆積層を発見し,その岩石を溶解させて小型植物化石を洗い出すという新しい方法で,被子植物の初期進化に関する研究 を行ってきました。この研究法は,高橋教授の共同研究者であるスウェーデン自然史博物館のFriis博士やシカゴ大学のCrane教授らによって,欧米を 中心に行われてきましたが,高橋教授はアジアで初めて,白亜紀の地層から被子植物の花化石を発見するなどの研究成果を上げてきました。
これらの研究成果は,著書である「被子植物の起源と初期進化」(北大出版)にまとめられています。
最近では,兵庫県にある大型加速器SPring-8によるマイクロCTイメージングという方法で,白亜紀から発見された花化石を非破壊的に内部を明らかにする研究をすすめるとともに,タイやモンゴルの白亜紀の地層から「地上最初の花」を探す研究を進めています。

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学会賞の賞状を受ける高橋教授(右)