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使えない「つもり学習」からの脱却
使えない「つもり学習」からの脱却~平成20年度質の高い大学教育推進プログラム
平成20年度 質の高い大学教育推進プログラムに、工学部の取組が採択されました。
申請区分 | 教育方法の工夫改善を主とする取組 |
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教育プログラムの名称 | 使えない「つもり学習」からの脱却~「やってみせ、させてみて…」初動からの工学教育プログラム~ |
取組学部 | 工学部 |
取組実施担当者 | 大川 秀雄 教授 |
「質の高い大学教育推進プログラム」は、大学設置基準等の改正等への積極的な対応を前提に、各大学?短期大学?高等専門学校から申請された、教育の質の向上につながる教育取組の中から特に優れたものを選定し、広く社会に情報提供するとともに、重点的な財政支援を行うことにより、我が国全体としての高等教育の質保証、国際競争力の強化に資することを目的としたプログラムです。平成20年度は①教育課程の工夫改善を主とする取組、②教育方法の工夫改善を主とする取組、③上記以外の工夫改善を主とする取組の3区分に対して、合計488大学から939件の申請があり、148件が採択されています。
日本学術振興会、質の高い大学教育推進プログラム審査結果は、以下のページからご覧ください。
取組の概要は以下のとおりです。
使えない「つもり学習」からの脱却
概要
大学入学前から染み付いている「知識の暗記だけで使えるつもりになっている」という”つもり学習”の習慣を初年次教育の段階で早期に気づかせ、”つもり学習”の悪癖を直しながら、それによって”知識の応用力(工学的リテラシー)”を効果的に身に付けさせることを目的として、新たな初動からの工学教育プログラムを実施するものです。
図1にプログラムの概念図を示します。初動教育として、失敗しつつもそれを強い意欲で乗り越えて成功する体験が意図的に組み込まれた科目(工学リテラシー入門)を1年次に新設します。これにより、学生は”つもり学習”に早期に気づき、知識の暗記であった勉学姿勢が改まることになります。2、3年次では、デザイン科目に”つもり学習”からの脱却度を評価する手法を新たに導入し、これを学生にフィードバックすることで”つもり学習”の悪癖を自ら直すように誘導します。1年次では、初動教育への指導的立場での参加を含む科目(卒業研修)を新設し、”つもり学習”からの完全な脱却を図ります。教員は概念図に示すように「やってみせ」、「させてみて」、「誉める」ことで、学生に失敗を乗り越えられる強い意欲と自信を持たせます。本取組で用いる教育方法は、教育訓『やってみせ、言って聞かせて、させてみて、誉めてやらねば、人は動かじ』の理念に繋がることから、これを「やってみせ、させてみて教育」と呼ぶこととします。
以上のような新設科目を中心としたカリキュラムと教育手法の有機的結合によって、高い工学的リテラシーを涵養することができます。